心房細動
2014/05/19更新
心房細動とは不整脈の1つで心房が細かく震えるというものです。
高齢の方に多くみられ、年を取るとともに増加し70代の5%、80代の10%の割合で起こるといわれています。
患者数は日本に130万人いるとされていますが、潜在的には200万人を超すともいわれています。動悸や息切れなどの症状で気づくこともありますが、自覚症状がないまま健康診断でみつかることも多くあります。
心房細動の症状
心房細動は正常な信号ではなく、心房内で1分間に350~600回の不規則な電気信号が発生し、心房全体が小刻みに震え、心房が正しい収縮と拡張をしないという不整脈です。
心臓から血液をうまく送り出せなくなり、心臓から出す血液量が20%も減少します。そのため、息切れやめまい、胸が苦しいなどの症状を起こしやすくなります。これが続くと心不全になる可能性もあります。
最近では治療法が向上しているので、早期に発見して治療を始めることが大切です。
心房細動と脳梗塞
心房細動は、脳梗塞の1つである心原性脳塞栓症を引き起こす要因になります。心房細動を起こすと、心臓が正常に収縮しなくなり、左心房の中で血栓が形成されやすくなります。血栓が脳に行くと脳梗塞を起こします。血栓は1cmくらいになることもあります。そんな血栓が脳の根本の太い血管につまると、症状は大変重いものになります。
心房細動を持っている人の脳梗塞の発症率は、持っていない人の5~6倍と言われています。怖いのは心房細動ははっきりとした自覚症状がないので軽くみられがちなことです。繰り返しになりますが、心房細動を放っておくと心房内の血液の流れがよどみ、血栓ができやすくなります。脳梗塞のもとになりますので、しっかり治療しましょう。
心房細動の原因
心房細動の原因には次のようなものがあげられます。
- 加齢
- 高血圧
- 拡張型心筋症や心肥大といったもともともっている心疾患
- 飲酒や喫煙
- 過労やストレス
- 暴飲暴食
- 睡眠不足や不規則な生活
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