出血性脳梗塞

出血性脳梗塞

2014/05/23更新

 出血性脳梗塞とは、血管が詰まってからの血流の再開が引き金となって出血がおこるものです。
 脳梗塞では一旦詰まった血栓がとれ、血流が再開することがあります。梗塞から血流再開までの時間が数時間であれば回復します。しかし、時間がかかりすぎると、梗塞した先の血管がもろくなっているので、そこに血流が流れ込むことで血管がやぶれ出血することがあります。これが出血性脳梗塞です。

 

出血性脳梗塞の症状

 出血性脳梗塞になると、もとの脳梗塞の症状でみられていた麻痺などの症状がさらに悪くなります。

 

出血性脳梗塞の原因

 血栓がとれて血流が再開するものは、心原性脳塞栓症であることがとても多く、出血性脳梗塞の大部分を占めます。

 

出血性脳梗塞の治療

 元の脳梗塞の治療で抗血小板薬、抗凝固薬といった薬を使っていれば、出血を大きくしてしまうので、直ちに中止しなければなりません。そして、抗浮腫療法、脳保護療法といった治療が中心となります。
 出血量が多い場合は脳に血腫と呼ばれる血の塊ができ、そのために周りの組織を圧迫し危険な状態になります。このような状態になった場合は、頭蓋骨を一時的に外して脳内の圧を下げる開頭減圧術という外科手術が検討されます。しかし、手術でよくなるわけではなく、救命はできても大きな後遺症が残ることになります。慎重に決定する必要があるでしょう。

 

出血性脳梗塞の予防

 出血性脳梗塞の一番の原因である心原性脳塞栓症を予防しましょう。心房細動などを抱えている人は医師と相談のもと、ワーファリンなどの抗凝固薬の正しい服用を心がけましょう。

 

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