高血圧対策-脳梗塞の予防

高血圧対策

2014/05/19更新

 日本には高血圧の方が4000万人いると言われています。血圧を下げるよう、普段の生活から高血圧対策をしましょう。

 

生活習慣を改善して高血圧対策

 脳梗塞の要因はある程度自己修正できます。遺伝的な要因は修正が難しいですが、生活習慣の見直しならどなたにでもできます。次のポイントに気をつけて生活習慣を見直して改善しましょう。
【運動】

  • ウォーキングなどの軽い有酸素運動を30分程度毎日行うのがおすすめです。
  • 減量以外の効果にも、血管がしなやかになって血圧が下がる効果があります。
  • 日々運動している人は、脳梗塞になっても治りが早い傾向にあります。
  • 予防の意味でもリハビリの意味でも、日頃から運動を心がけましょう。

【食事のポイント】

  • 減量・・・体重が1kg下がると血圧が1下がると言われています。肥満に注意しましょう。目安としては、BMIが25を超えないようにしましょう。
  • 塩分をひかえる・・・塩分は1日6g未満が目標です。日本人の平均は10.7gです。塩を減らしてレモンや酢をつけるなど工夫しましょう。
  • 野菜や果物を多くとる・・・カリウムが多量に含まれています。カリウムには塩分を体外に出す作用があります。

【節酒・禁煙】
 アルコールは控えましょう。また喫煙している人は禁煙しましょう。

 

血圧の変動に注意

 実は、血圧が低い人でも、少し高いだけでも、脳卒中を発症する人はいます。
 血圧が変動がしやすい人は脳卒中を起こしやすいことが分かっています。
 高い日があったり低い日があったりする人、1日の中でも上がったり下がったりする人は要注意です。

 

 脳卒中を起こしやすい時間帯は、朝7時、夕方5時と言われています。

 

 特に次のような場面で血圧の変化に注意してください。
 トイレ・・・朝起きて寒いトイレで力んでしまったりして脳卒中が起きる
 風呂・・・夜、寒い脱衣場から暑いお風呂場に行くことで、血圧が変化しやすくなります。脳卒中が起こしやすい。

 

定期的に血圧を測定する

 家庭で毎日、朝晩測定してください。朝起きて少し落ち着いてから測る。夜寝る前落ち着いたところで測る。その2回の平均が平均血圧になります。

 

24時間に渡って血圧測定 ― 24時間自由行動下血圧測定(ABPM)

 家庭で定期的に血圧を測定するだけでは不安な方や以下にあてはまる人は、24時間自由行動下血圧測定(ABPM)がおすすめです。ABPMとは特殊な血圧計を体につけ、30分または1時間ごとに血圧を自動的に測定するという検査です。24時間にわたって詳細な血圧の変動を知ることができます。ABPMをしたい方は主治医と相談してみましょう。

  • 家で測る血圧と病院で測る血圧が随分違う人
  • 測るたびに血圧の値がかなり違う人
  • 低血圧になっていると思う人
  • 血圧が正常なのに高血圧による障害が進んでいる人

 

目標とする血圧値

 血圧を下げると脳卒中・脳梗塞の発症確率を減らすことができます。実際に行われた臨床実験では、拡張期血圧を5~6mmHg下げると、3~5年の発症確率を42%下げるという報告がありました。
 高血圧ガイドライン2004には、日本における高血圧の治療目標は次のように書かれています。

  • 若年や中年の人…130/85mmHg
  • 糖尿病や腎臓の障害を持っている人…130/80mmHg
  • 高齢の人…最終的な目標値が140/90mmHg
  • 後期高齢者の人、中等症重症の高血圧の人…初期目標を150/90mmHgとし、慎重な高圧が推奨されている。急に下げすぎるのもよくない。

 

生活習慣を改善しても血圧が下がらない場合

 生活習慣を改善しても血圧が下がらない場合は、降圧剤によって血圧を下げることになります。最近の降圧剤は、1日に1回の服用で24時間効果が現れるものが多いです。2~3ヶ月かけて、徐々に血圧を下げていくのが理想的です。

 

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