子供時代の“精神的虐待(ネグレスト)”が高齢期の脳梗塞リスクに

子供時代の“精神的虐待(ネグレスト)”が高齢期の脳梗塞リスクに

2012/10/24更新

身体的ネグレストと情緒的ネグレスト

親による子供の虐待や育児放棄を「ネグレクト」といいます。
ネグレストには、直接体に被害を与える「身体的ネグレクト」と精神的に子供を虐待する「情緒的ネグレクト」があります。
米ラッシュ・アルツハイマー病センターのRobert S. Wilson氏らは、子供の頃に「情緒的ネグレクト」を受けた経験が高齢期に脳梗塞発症リスクを上昇させるという研究結果を、米医学誌「Neurology」に報告しました。

 

情緒的虐待を受けた子どもの特徴

情緒的ネグレクトには、子供をばかにする、人格や意見を全否定するといった行為があります。
情緒的虐待を受けてきた人は、発達の遅れや低身長・低体重、感情表現ができない、他人への共感と配慮の欠如、コミニュケーションが取れないといった症状が現れます。

 

情緒的虐待を受けた人は脳梗塞発症のリスクが高い

情緒的虐待を受けた人は脳梗塞の発症率が高く、発症リスクは1.2倍というデータが発表されました。一方、両親による暴行など他の虐待ではこの関連が認められませんでした。子供の頃の情緒的ネグレクトが高齢期での脳梗塞発症リスクに可能性が見えてきました。今回の研究結果が脳梗塞発症の過程を把握させる可能性があり、今後の治療にも影響するかもしれません。

 

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