早期発見でt-PA血栓溶解療法のチャンス
症状があらわれたら、直ぐに救急車を呼びましょう。
早ければ早いほど、治療できるチャンスができます。
救急隊員が脳卒中の疑いがあると判断すれば、専門病院に連れていきます。
専門病院で、脳梗塞だと診断されれば「t-PA血栓溶解療法」を行えるチャンスがあります。
ただし、脳梗塞が起こってから4時間半以内でないといけません。
t-PA血栓溶解療法の実例
t-PAは血栓を溶かす薬です。
t-PA血栓溶解療法で劇的に回復した実例があります。
- 脳梗塞発症後1分で病院の検査を受けた。(病院の目の前で倒れたそうです。不幸中の幸いです。)
- 右まひと失語症があったので、頭のCTとMRIを撮ったところ、詰まっている血管を発見した。
- t-PAを打ったところ、血栓が溶けて、一週間くらいで全く後遺症なく退院できた。
t-PA血栓溶解療法を適用できる条件
- 発症から4時間半以内に投与できる
- 軽症から中等症の脳梗塞である
- CTやMRI検査で脳梗塞の変化がないか、ごくわずかである
- 脳神経外科や神経内科の専門医が診察し、t-PAの使用が適切であると判断している
発症後4時間半以内に投与ですから、実際は診察や検査などがあるので、発症後3時間半以内には病院に到着していないといけません。
発症後4時間半以上たってからt-PAを使うと、脳出血を引き起こす可能性が高いため、投与が禁じられています。
t-PA利用の実際は?
残念ながら脳梗塞の5%くらいしかt-PAの利用に至っていません。
脳梗塞が発症から病院に行くまでの平均は、10時間といわれています。
病院に行くのが遅い場合がほとんどです。「明日行こうかな」ではもう遅いです。
症状が現れたら、即、救急車を呼んでください。
専門病院に行くのが遅れてしまう要因
- 症状に気づかない
- 様子を見てしまう
- マイカーで近くの病院に行き、そこから専門病院に転送されてることによるタイムロス
しつこいようですが、脳梗塞の症状が現れたら、すぐに救急車です!
t-PA治療ができないケース
発症後4時間半以内の投与が可能だとしても、次のような方は治療ができません。
t-PA治療時に脳出血する可能性が高いからです。
- 脳出血・脳梗塞を経験
- 梗塞範囲が広い
- 最近手術をした
- 出血しやすい体質
- 血圧管理ができていない(高血圧である)
血栓除去療法
t-PA治療が受けられない場合の手立てとして、血栓除去療法という外科手術があります。
血管から直接血栓を取り除く治療法です。
マイクロカテーテルという細い管を用いて、血管中の血栓を取り除きます。
ただし、大変高度な技術なので、できる施設は限られています。
脳卒中や脳梗塞の診断や治療は医療機関にてお受けください。